しかくかんけい!



次々と名前が呼ばれステージへ登場する女の子たち。

ピンクやグリーンやコバルトブルーといった華やかな色のドレスが舞う。


みんな可愛くて、キラキラして、眩しくて。

どこかの国のお姫様みたいだなあと思った。


「すごー!みんなステキだね、そらくん!」

「そうだね」


そらくんも私と同じように、目を細めていた。


「エントリーナンバー5番、予選をトップで通過!2年B組、紫木那 愛莉ちゃーん!」


これまで以上に熱の込められた声で司会者が叫び、姿を現した愛莉は。


「わあ……」


瑠璃色の波打つシルクに散りばめられた流星群のようなパール。

愛莉の白く透き通った肌を、よりいっそう美しく映えさせて。


それはもうこの上なく幻想的。

優雅にフリルを揺らしてランウェイを歩く彼女はまるで、フランス人形が息をしているよう。


会場の人々は呼吸するのも忘れるほどに、その姿に見惚れていた。