文化祭2日目。
昨日よりもお客さんはさらに増えているようで、一段と賑わっている。
私はクラスのみんなと朝からパタパタ動き回って、劇の本番を迎えて。
2回目の公演だからよりスムーズに進行し、舞台は大成功に終わった。
「みんなお疲れさまー!」
「今日までよく頑張ったよほんと!」
「楽しかった〜」
なんて口々に労をねぎらい合って、笑いあって、達成感を共有した。
そうして文化祭という名の煌めかしい青春が、徐々に、徐々に、終わりへ近づく。
それがたまらなく惜しくて、時間なんて止まっちゃえ、とか思ったりして。
どんなにそう強く願っても当たり前に地球は回るわけで、同じく時計の針も刻々回って。
残すは愛莉のミスコンと、後夜祭。
「愛莉、がんばってねー!」
「うん、ありがと」
ひらりと手を振りさらりと髪をなびかせて控え室へ入っていった愛莉。
そんな何気ない仕草でさえ、はあっと感嘆を誘発させる。
きっとミスに選ばれるんだろうな、と直感した。

