……────中学時代。
授業中、薄暗い教室で、ふたり。
「やっぱお前が一番だわー」
「うふふ。どうせ他の子にも同じこと言ってるんでしょ〜?」
「んー……、どうだったかな」
「もぉ、ちゃんと否定してよぉ〜」
うるさいからその口を乱暴に塞ぎ、そのまま押し倒す。
そうしてまた、淫らな愉悦に浸る。
中学のときは、だいぶ遊んだ。
この見た目が女を釘付けにするのは当時から自覚していた。
俺とすれ違うたび女たちは目をハート型にして声がワントーン高くなる。
暇なときはテキトーに可愛い子を誘えば二つ返事でついて来る。
複数人と関係を持っていたことがバレても、甘言を囁いて制服を脱がせば満足したように関係を受け入れる。
ほんと女って、単純で従順だよね。
逆に、言い寄ってくる女も数知れずいたけど誰でもいいわけじゃない、ちゃんと選んでる。
可愛いと感じて、抱きたいと思った女にだけ触れていた。
俺が、触れて大丈夫だと選別した、女だけ。
本気の付き合いはごめんだから。
一定の女と長く関係を持つことはしたくないから。
ひとりをそばに置くほど女に困ってはいないから。
最低とか、軽いとか、不誠実とか、そういうの承知。
どうでもよかった。
ただ、満たされたい、それだけ。
そんな、汚れた、中学時代────……

