最後の一夜のはずが、愛の証を身ごもりました~トツキトオカの切愛夫婦事情~

得意げに唇を弓なりにする彼を、尊敬を通り越して拝みたくなる。忙しい日々の合間に、娘のためにこんな作業をしていたなんて、愛の賜物じゃないですか。

私は感激して目を輝かせ、興奮気味にいろはに言う。


「この絵本、パパが作ったんだって」
「パパすごーい!」


私と同じリアクションをする彼女に、慧さんは愛しそうに微笑んで小さな頭を撫でた。

「よんでよんで」と言う彼女を真ん中にして三人でベッドに入り、私もわくわくしながら表紙をめくった。

しかし、初っ端からツッコみどころ満載だと気づく。


「〝どうぶつたちがくらすまちに、うまのようなかおをしたねこちゃんと、ねこのようなかおをしたおうまくんがいました〟……ってちょっと」


これ、絶対私が描いた馬ヅラ猫を元にしているよね? 私より数十倍上手だけど。というか、顔は入れ替えなくてよくない?

キモ可愛い猫と馬に、いろははケラケラと笑い、私はじとっとした目線を慧さんに向ける。彼はいたずらっぽく口角を上げ、「はい、続き」と促した。

まあ、とりあえず進んでみるか。と、ほのぼのした会話を読んでページをめくる。