なんて、若干ズレたことを頭の片隅で考える私に、彼は淡々と説明を続ける。
「姉貴が連絡取り合ってて、『弟夫婦の家に行ったら離婚届が置いてあったからビックリしてさー!』って話してたんだとか。姉貴に『弟ってあんたの会社の社長さんじゃなかったっけ?』って言われて、あーマジかと」
結子さぁーん!
……と、私は心の中で叫んで天を仰いだ。
そういえば、離婚届の件は〝私たちの両親には絶対内緒で〟と口止めしただけだった。きっと、まったく関係ない第三者ならいいと思って話したんだろうな……こんな繋がりがあるとは思わないだろうし。
それについては全然恨まないけれど、高海に知られてしまったのは結構厄介だ。
ひとまず止まっていた足を踏み出し、離婚話はだいぶ前から白紙になっていることを伝える。
「あ、あれを書いたのは、ほんの気の迷いっていうか……今はもう、お互いにそんなこと全然考えていないの。離婚届も破り捨てたし」
「それも聞いたけど、一度そんな話が出た夫婦が仲を修復できるとは俺には思えない」
強張った口調で断言され、私は口をつぐんだ。
「姉貴が連絡取り合ってて、『弟夫婦の家に行ったら離婚届が置いてあったからビックリしてさー!』って話してたんだとか。姉貴に『弟ってあんたの会社の社長さんじゃなかったっけ?』って言われて、あーマジかと」
結子さぁーん!
……と、私は心の中で叫んで天を仰いだ。
そういえば、離婚届の件は〝私たちの両親には絶対内緒で〟と口止めしただけだった。きっと、まったく関係ない第三者ならいいと思って話したんだろうな……こんな繋がりがあるとは思わないだろうし。
それについては全然恨まないけれど、高海に知られてしまったのは結構厄介だ。
ひとまず止まっていた足を踏み出し、離婚話はだいぶ前から白紙になっていることを伝える。
「あ、あれを書いたのは、ほんの気の迷いっていうか……今はもう、お互いにそんなこと全然考えていないの。離婚届も破り捨てたし」
「それも聞いたけど、一度そんな話が出た夫婦が仲を修復できるとは俺には思えない」
強張った口調で断言され、私は口をつぐんだ。



