「ついにベイビーができたって聞いたから、お祝いと私のおさがりをあげようと思って。もらってくれる?」
「わぁ~、ありがとうございます! 喜んでいただきます」
とってもありがたいお言葉に、私は両手を合わせて素直に喜んだ。結子さんのおさがりなんて恐れ多いけど、なんだか縁起物になりそう。
彼女は「よかった」と微笑み、一旦玄関の外に出て、置いてあったらしい荷物を中に入れ始める。大きな紙袋やおもちゃの箱、クーファンやベビーカーまであり、想像以上に大量で驚きを隠せない。
次々に運び込まれる品々を見て、慧さんは呆れ顔をしている。
「どれだけ持ってきたんだ……限度ってものがあるだろ」
「だって、なかなか来られないから。コンシェルジュに頼んで、ここまで運ぶの手伝ってもらっちゃった」
結子さんはえへっと無邪気に笑い、ヒールのある靴を脱ぎながら言う。
「いっぱいあるから、中まで持っていくわ。お邪魔しまーす」
自分の家同然にさっさと上がっていく彼女を、私は呆然と見送る。慧さんも渋々荷物を運ぼうとしたものの、私たちは同時に重大なことに気づいてはっとした。
いっけない、リビングのテーブルの上には離婚届が置きっぱなしになっているんだった。今上がられたら……!
「わぁ~、ありがとうございます! 喜んでいただきます」
とってもありがたいお言葉に、私は両手を合わせて素直に喜んだ。結子さんのおさがりなんて恐れ多いけど、なんだか縁起物になりそう。
彼女は「よかった」と微笑み、一旦玄関の外に出て、置いてあったらしい荷物を中に入れ始める。大きな紙袋やおもちゃの箱、クーファンやベビーカーまであり、想像以上に大量で驚きを隠せない。
次々に運び込まれる品々を見て、慧さんは呆れ顔をしている。
「どれだけ持ってきたんだ……限度ってものがあるだろ」
「だって、なかなか来られないから。コンシェルジュに頼んで、ここまで運ぶの手伝ってもらっちゃった」
結子さんはえへっと無邪気に笑い、ヒールのある靴を脱ぎながら言う。
「いっぱいあるから、中まで持っていくわ。お邪魔しまーす」
自分の家同然にさっさと上がっていく彼女を、私は呆然と見送る。慧さんも渋々荷物を運ぼうとしたものの、私たちは同時に重大なことに気づいてはっとした。
いっけない、リビングのテーブルの上には離婚届が置きっぱなしになっているんだった。今上がられたら……!



