テレビを眺めていると、颯太がポテチをパリッとかじりながら呟く。
「女性専用の棟があるんだと。そこが注目ポイントらしい」
「へぇ」
『…それではお話しを聞いていきましょう!本日お越しくださったのは、現役学生でありながら、飛ぶ鳥を落とす勢いで大人気のオガサワラリゾートの専務、またご令嬢でもある小笠原麗華さんです!』
『こんにちは、よろしくお願いします』
「あ…」
知り合いのテレビ登場に、思わず声が出てしまった。
兄貴の幼なじみ、同級生の麗華さん…!
「うぉー!美人!美人だぁっ!」
チカが急にはしゃぎだした。
この女好き。
しかし、麗華さんテレビに出て…!
このホテル、オガサワラリゾートのホテルだったのか。
新しいホテルって、ひょっとしてこのホテル…俺が来週パーティーに行くホテルか?
そう思うと、またじっとテレビを眺めてしまう。
テレビのリポートはどんどん先へと進んでいた。
『この女性専用の棟があるこのホテル、麗華さん、コンセプトはどのようなものなんでしょうか?』



