俺のボディガードは陰陽師。~第四幕・夜に抗う~


「じゃあ、協力って何してくれんの?」

「とりあえず話を聞いちゃる」

「………」

役に立つのかどうか不明だ。



部屋に戻ると、いつの間にかテレビが付いていた。


「あぁー!素敵なホテルだー!泊まってみたいー!」

「何だこれ。セレブな空間だな?」

「豪華だな。女子が好きそー」

「…お。おまえら戻ってきたの」


何やらみんなテレビに釘付けのようだ。

ローカルのワイドショー?

…何はともあれ、さっきの話のことを忘れているようで良かった。

「何見てんの?」と、何もなかったかのようにみんなの輪の中に戻り、話に入る。



「新しいホテルだってさー。すすきのに」

「超豪華なホテル。でもお値段は平民の手に届くっていうからすごいよな」

「…すすきの?」


ふとテレビを覗き込むと、そこには女性リポーターさんがマイクを持って歩きながら、元気よくホテルの施設内を案内しているようだった。


『…見て下さい!この豪華絢爛煌びやかな室内!個室でさえ、このデザイン性のある空間!…ラグジュアリーなひとときが楽しめちゃいます!』