「へぇ?」

「正確には、私の『愛しい人』の族配下…生半可な覚悟でこの世界に足を踏み入れた報いよ?寧ろ、ここに来るのは私と黒曜、白金だけで良かった」

「キビシイね?」



あははっ、と無機質な笑い声をあげると、蜘蛛は「ちょっと」と、サササッと這っている。



「…で?私の『愛しい人』の器になれそうな人間はどうなったの?」

「…あー。それ」

「約束でしょ?私の『愛しい人』に見合う人間を捕まえてきてくれるって?」

「もちろん。そろそろ動こうか。だから、さっさと人間一人選んで食べておいでよ」





自分の精神世界とは真逆の、雲ひとつない空を見上げる。




「待っててね、人間の世界。もう、存在すら無かったことにしようよ。…全部」




憎たらしいあの時を彷彿させる、薄く明るい青空を睨み付けた。












★★★★★★mission7 eNd★★★★★★★



俺のボディガードは陰陽師。
~第四幕・夜に抗う~

★fin★

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