やはり。

こいつの…肉食ってる幸せそうな笑顔が、たまらない。



普段のジャイアンのような偉そうな感じも、ギャルの派手な見た目も、なずな。

信念持って、妖怪や敵に立ち向かう強い陰陽師も、なずな。

そんななずなも、全部好き。




…なずなは、これからも。

俺のボディガードとして、俺のことを命を懸けて護ってくれるんだと思う。



でも、俺は。

護られるだけじゃ、はっきり言って…嫌だ。

護られるのも、楽じゃない。今回の件で、親父の言っていたことを身を持って実感した。





だから。

俺だって、護りたいものがある。





「…うまー!何度でもうまー!…と、伶士。さっぽろグリエの話、まさかこのテイクアウトで済ませる気じゃないだろうな!」

「は?何だよ急に」

「このテイクアウトはあくまでもお見舞いの品、だよな?さっぽろグリエ、連れてってくれるよな?!…お店の出来たてアツアツとお土産は話が違うぞ!」

「何の心配してんだよ。…春休みいっぱい入院してんだろ。予約はキャンセルしたぞ?」

「なぬっ!…んあぁぁっ!」