この箱のサイズ…何?
なんか、ケーキみたいだな。
お見舞いのケーキか?…と思う間もなく、残念なお嬢さんは「じゃーん!」と、その箱をオープンしてしまう。
…だが、その箱の中身に度肝を抜かれるのは、間もなく。
「なずちゃん、お誕生日おめでとー!」
「なず姉、ハピバー!」
そして中からは、パウンドケーキが登場した。
アイシングクッキーで作った、芸術的なメッセージプレートが添えられている。
(は…?!)
【16th Happy birthday! nazuna】
は?…え?嘘っ!
え?え?え?
た、誕生日?!
誰の…!
…とは、聞くまでもない。
なずなの誕生日…今日?!
今日なのか?…何っ!聞いてない…聞いてない!
…聞いてないって!
なずなの方を見やると、ヤツは「おぉー」と感心した声をあげながら、そのケーキをじっと見つめている。



