「と、桃李ちゃん、真凛?!」
元気な女子二名。
二人とも小柄で可愛いという部類の女子だ。
年下のよう。誰?お友達?
…普段、みっちょや川村を見ているから、普通の人が友達とか意外。
元気良く手を振りながら、俺となずなのいるベッドに駆け寄ってくるが。
「…あ」
「あ…」
もちろん、傍にいる俺の存在に気付く。
時間が止まったかのように、ポカンと立ち止まって俺を凝視していた。
と、いうか。危なかった。
…危なかった!
あと一秒気付くの遅れていたら、甘い現場を目撃されるところだった…!
すると、女子の一人が、俺となずなを交互にキョドり気味で見ている。
「え?え?…なず姉、カレシ…」
「…え、あ、いや…」
なずなもビクッとしてキョドり始めた。たまに俺をチラッと見る。
…いや、ちょっとまだどうもこうも交渉途中の関係ですから。
なんて言ったら…という気持ちはわからないワケでもない。
すると、もう片方の女子が、俺の顔を見て「あ」と声を出す。
「…あれ。レイシくんですか?」
「え?」
あれ。知り合いだっけ。
と、彼女の顔をじっと見て記憶を掘り返す。



