俺のボディガードは陰陽師。~第四幕・夜に抗う~


無理とかいうな。

そこは俺だってわかってるよ。



…でも、思うところはあるから。

後日、要話し合いだけど。




想い高ぶってしまうと、どうしても腕に力が入ってしまう。

すると、腕の中からなずなの「痛い痛い痛い…」という声が小さく聞こえた。



「あ、ごめん。ケガ…」

「ホントにまったくだわ…」

「ご、ごめん…」

「…本っ当に。…まさか、伶士がこんなに情熱的な男だとわ思わなかった」

「は…」



そう言って、なずなは「はあぁぁ…」と、深く溜め息をつく。



何だかげんなりしているようだが…そこは一言だけ、言わせてもらう。




「…そりゃあ、情熱的にもなるだろ」

「え?」

「本気だから。…どうしても、好きだから」

「………」



なずなが、また無言になった。

視線を下に落として、難しい顔をしながらも…その顔はまた真っ赤になっている。



「おまえ…」

「何だよ。何でまた照れてんだよ」

「このっ!…だから!そんな恥ずかしいセリフを簡単にストレートに言うんじゃない!」