俺のボディガードは陰陽師。~第四幕・夜に抗う~


なずなが俺のボディガードを正式に命じられていることは…いや、これにはいろいろ思うところはある。

また、あの時のように目の前で…と思うとそれは絶対に嫌だ。何としても、断固阻止したい。



聞かされた話は、実は驚愕の事実ばかりで。

混乱しそうにもなったけど。

よく考えて、頭の中で整理した。



でも、あれこれ考えたって。

そんなことよりも、俺にとって一番大切なのは、やっぱり。

目の前にいる、このなずな。



そんな結論に辿り着いた。




「だ、だって…私はおまえのボディガードで、でもそれを隠してて…」

「…それが、何なの」

「へっ…」

「隠し事していてすみませんでしたとか?それとも何か問題あるか?」

「………」



えっ。黙り込んだぞ。そっぽ向いていじけたような顔して。

…ひょっとして、なずなが危惧していることって、そこなのか?

何も言わないで、陰ながら護衛していてすんませんとか、そこ?

だから、告白の返事もしぶっていたのか?

ボディガード問題との板挟みになっていたとか?

そこは…予想がつかなかった。