すると、ヨーテリは《お、ららちゃん》と振り返る。
そして、その看護師さんにわんわんと吠えて訴えかけていた。
ららちゃん!このヤリ××男はめんかいしにきたんじゃない!
なずなちゃんをねらっている不埒な輩なんだ!
てごめにするきなんだ!
看護師さんにまで、自主規制ワードをぶっ放さないでくれるか。
すると、ヨーテリの訴えを聞いていた看護師さんは、うふふと、笑い出す。
「まったく心配性だね?ヨーテリ、面会の邪魔しちゃダメだよ?階段室の方で犬美と遊んでてね」
そう言って、看護師さんはヨーテリの首根っこをつまみ上げて、小さなボディを抱っこする。
俺に「ごゆっくり」と頭を下げて、ヨーテリを抱いたまま病室を出て行った。
ヨーテリは腕の中でジタバタし、《たのむ!たたかわせてくれ!おっかさん!うぉー!》と、虚しく叫んでいた。
犬美は《ららちゃん、お肉ちょーだい》と、看護師さんの足元に寄り添い、従順に着いて行ってしまった。
何だったんだ…。
看護師さんたちの去った後を見送って、溜め息をつく。
力抜ける…。
すると、奥から声がした。
「…伶士?」



