俺のボディガードは陰陽師。~第四幕・夜に抗う~


あわあわと取り乱す私を、むーは「くくく…」と意地悪そうに笑いながら見ている。



『…伶士殿は、なずぽを上辺だけで判断してないってことじゃの』

『はっ…』



開いた口が、塞がらない…。



…自分で言うのも何だけど。

私は、ズケズケと物申してしまう可愛げのないギャルだ。

学年一の美少女リンリンのように、上目遣いも使えないし、愛敬もない。

男を立てることもしない。

伶士に至っては、おばか…失礼、ちょい天然で受け身なのをいいことに、イジりにイジって馬鹿にしてんのに。



そんな私の中身は…いいのか?



『なずぽ、おまえの気持ちはどうなってんのよ』



私の…気持ち?

伶士への…?



(………)



『…わ、わからん』

『じゃあ、頭ん中整理して考えてみることだな。急に乙女になってモジモジしないでよ?』

『…こらぁぁっ!』




私の、気持ち…。



私が、伶士のことをどう思ってるか、だよな。



今までのことを振り返るように、考えてみる。



(………)



しかし、彼の顔を思い浮かべると。

それはちょっとくすぐったくなる。