パニックのあまり、その足でむーのいる三組の教室へとフジテルを突き飛ばして駆け込む。
パニックそのまま事の状況をむーに伝えると、全く予想外の返答が返ってきた。
『伶士殿は恐らくおまえさんに本気だぜ?わっち、ピンときたぞ』
『…むー!おまえも御乱心か!』
『御乱心はおまえ、なずぽだろ。よー考えてみー。伶士殿、さっきおまえと蓑島さんが一緒にいるところ見て突撃してったんだぜ?蓑島さんに決闘申し込みそうな勢いでな?』
『は…』
さっき、蓑島さんと楽しく鹿肉の話をしている時、突然伶士が現れた。
え…たまたま通り掛かったんじゃないのか?
『伶士殿は素直過ぎる。なずぽ、それを御乱心とは罪だぜ?』
『………』
意外と周りをしっかり見れるむーがそう言うんだから、間違いないんだろう…。
伶士は私のことを…。
『…んああぁぁっ!』
『やはり、御乱心はおまえの方だな』
『だってだって、マジそんなワケねーだろって!お坊っちゃまとギャルだぞ?!私なんかより清純派坂グループ系リンリンとの方がお似合いに決まってるだろぉぉ!』



