しかし、私には予想外のことが起こる。
『いらっしゃいませー!……あれ?伶士くん?戻ってきたの?!』
『あ、はい…なずなは』
『なずちゃんならランチ中だよー』
う、嘘…。
何で!
なんと。ハンバーグを味わっている最中に、何故か伶士は戻ってきた。
それは何とも、驚愕なのから照れ臭いのか…嬉しかったのか。
帰ったと思ったのに…!
『はぁ?…帰るワケねーだろ』
…不覚にも。その一言にキュンときてしまった。
あ、あり得ない…。
この私が、キュンとさせられるなんて…!
こんな、カツラ被ったらまさに女!みたいな可愛い顔の、すぐぴえんする弱々しいヤローにキュンとくるとわ!
…それからだ。
私がこの男に感情を振り回されるようになったのは。
依頼先の潜入に、男のペアが必要で。
何故か、伶士を誘ってしまったり。
…え?私、何やってんの?!
そして、断ってくれてホッとしたのに、何故かヤツは偶然にもサッカー部のマネと会場にいるし…。
しかも、これだけでは終わらない。



