俺のボディガードは陰陽師。~第四幕・夜に抗う~


『隠してなんてない。調査結果は俺も今日初めて聞いた』

『んだとっ…!』

『依頼警護が続くようなもんだろ。今回は出所が違って密にだけど。…戦局は早々に動く』



ツラッとこいた態度に若干イラッとするが。

…そんな猛抗議したってしょうがないのは、わかってる。



『あのクソヤローに伶士くんを渡さず、尚且つ18歳になるまでに能力が覚醒しなければそれで済む事だ』



もう、事態は動き始めている。

停まることなんかない。





…そうして、私は陰ながら伶士の護衛を再開することになった。

って、実は橘社長にも前から『宜しくな?』と言われてはいたけど、まさか総本山からも命令が下るなんて思いもしないだろ。

日増しに強くなっていく伶士の霊圧を、周辺に悟られないように結界を張り巡らしたり、不審な輩がいないか確認したり。

密な護衛を悟られないように、お互いの距離は付かず離れずで。



警護は順調に進んでいった。



…かのように、思われた。



(………)



…おかしい。

おかしくなってるのだ。



私自身の、やってることが。

思う感情が。