俺のボディガードは陰陽師。~第四幕・夜に抗う~


『お…お、御館様の命…』



絞り出した声は、震えている。

何だろう、この顔や手が痺れている感じは。



でも、それをもグッと堪えて、今一度深く頭を下げる。

畳に額が付きそうなぐらい。



『…御館様の命、謹んでお受け致します…』



私、自ら。

この手で護る。



『…よろしい。なずな、頼みましたよ?…剣軌、なずなの援護をよろしくお願いします』

『御意』

『あと…桃李はフランスに行っておりますし、今年の北海道は騒がしそうなので、私の正月の来道は控えておきます。…ゆずらが身籠なので会いに行きたかったのですが』

『…御館様が安心してお越し頂けるように、早急に解決するべく励みます』

『有難う御座います。頼もしいですわね?剣軌』

そんなことより自分の御歳と体調を考慮したした方が良くね?御館様。

血圧高かったら飛行機に乗れないぞ。




そんな命を受けた、謁見は終わった。






『…何で隠してたんだよ!』



帰りの空港で、剣軌に猛抗議をしたが。