高校入っても、チャラっとした先輩とかに「付き合わねー?」とか「今度夜うちに来いよー!」とか軽く誘われて。
こんなのもう懲り懲り。
男は懲り懲り。
…そんな、男に懲り懲りして、女友達と楽しくやっていたある放課後のこと。
六月くらいだろうか。
『ちょーと!ちょとちょと!サッカー部覗きに行かねー?!』
『行かん』
帰りのホームルームが終わって、廊下の隅に何となく集まるのが、私達三人のいつもの日課。
さあーこれからお茶でも行きますか。という時に。
みっちょが突然、予想外の提案をしてきた。
それに速攻お断りのむー。
『な、何でさー!家政婦バリにちょっと覗きに行くだけじゃーん!何で行かん!なの!』
『サッカーやってるヤローはしばらく見たくないもんでな』
『あ、むーおまえ、マネってたもんなー!男食い荒らしてたろ!マネの特権!部員次々食い荒らし!』
『あほ。食えたもんじゃねえぞあんなやつら。そもそも何しに行く』
二人の話を黙って聞いていたが、確かに。
何しに?サッカー部のグラウンドへ?
…でも、みっちょの考えそうなことだ。
きっと…。



