俺のボディガードは陰陽師。~第四幕・夜に抗う~



『…やめろ!』

『何だおまえらは!』

『侵入者だ!我々の邪魔をする気か!』



菩提さんが止めに入ろうとするも、時すでに遅く。

抵抗していた女子高生は、光輝く魔法陣の中に放り投げられる。



『…いやああぁぁぁっ!』



彼女の悲鳴は、光と共に魔族の中へと消し飛ばされた。



あぁ、何ということだろう。

望みもしないのに、人間が魔族の餌食となってしまった。

許されてはいけないことなのに…!



目の前の悲惨な光景に、落胆と怒りを覚えていた、その時。



『…非っ常に、不愉快だね?』



我が師匠の低く落とされた声が。

普段、穏やかで能天気な人なのに、こんなにも殺気立った声を出すとは。

…怒ってる。



しかし、不愉快と言われた連中も黙っていない。



『不愉快?!…勝手に入ってきて何なんだ!』

『我らの聖なる儀式を邪魔しに来たのか!人間の分際で!』



人間が人間を、人間の分際でと言うとは…聞いて呆れる。

だが、口達者なのは我が師匠だ。

負けてない。