絶望やら、混惑とか、後悔とか。
そんなもんがごちゃごちゃとなって頭を支配していたけど。
一度、怒りを露わにしてしまったら。
もう、止まらない。
「どうして…どうして、こんなことをするんだ!なずなが…なずなが何をしたっていうんだぁぁっ!」
「え?」
「おまえらが人間を食うとか滅ぼすとか、知るか!…力を持たないだの愚かだの、人を傷付けるだの、知るかぁぁっ!命を簡単に奪うおまえらの方が重罪だろうがぁぁっ!」
「………」
「人の命奪うことは、身体だけじゃなく心だってズタズタにかっ捌くんだよ!何でそれがわからないぃぃっ!…おまえが人間は愚か云々資格あんのかぁぁっ!」
「………」
「なのに、ギャーだのわーだの罪だの騒ぎやがってぇぇっ!…みんな、みんな痛いのは一緒なんだよ!」
そうだ。みんな、誰だって。
心が痛いんだ。
だから、痛みを…運命を乗り越えるために。
そこで足掻きたくて、抗う。
前を向きたくて、運命に抗うんだ。



