「復讐心?!何を悪者振っているんだ?!どうせ『故人の無念を晴らす!』とかいう、くだらない正義感で、僕たちに仇なすつもりで臨んだんだろう!」
「…それは、違いますわ!」
二人の口論に、なんと。
麗華さんが間に入ってきた。
怯えることなく、堂々とした立ち振る舞いで。
黒い翼の彼に、強い視線を向ける。
しかし、彼はそれを「はっ」と、鼻で笑い飛ばした。
「…何が違う?…小笠原麗華、君だって僕たちに殺された社員の無念を晴らすために、そこの音宮の代表と手を組んだんだろ?!…一人じゃ何もできない人間のくせにさぁ?!」
「…そうですよ?…正直、私は何の力も持ってませんから。私だけではあなた方に抗うことは出来ません」
「そら見ろ!人間とは何の力も持たないくせに…」
「ですが…それで、納得出来ると思いますか?」
ここからは、もう完全麗華さんと彼の口論になっていて。
逆にハラハラしてしまいそうになったが。



