そんな言い訳されても。
一般人素人の俺には、何のことかさっぱりわからん。
これ、なずながガッカリするのも頷けるわ。
しかし、ここで繰り広げられている俺たちのゴタゴタを、彼が見ていないわけがない。
光のカーテンの向こうで、彼は「あはははっ!」と高笑いをしていた。
「…わかってるよ?おまえの特性は。守護神は『東方将軍・持国天』であり『楽天(がくてん)乾闥婆王』、二つの身分と能力を持っている」
「え、ええ…」
「…何故かはわからないけど、おまえ自身は憑依型の『持国天』しか呼べないってことも?」
「あ、ああぁぁ…」
何やらそっちの事情を話し込んでいますが。
ようするに。
この残念なキョドり系は、もう引き出し、ネタが無い。
と、いうことしかわからない…。
(………)
…これ。
ピンチなのでは…?
「…呼んだら?」
光のカーテン越しに、彼の不敵な笑みが見えている。
「…『持国天』、呼んだら?僕が相手してあげるよ」
「やややや」
「…一思いに、殺してあげるよ!」



