じいちゃんなら本当にやりそう。

と、納得しちゃうあたりが恐ろしい。



「…そして、橘家に陰陽師が派遣されました。士朗さんの除霊を行ったが、それが呪いかどうかはわからず」

「そうですか…」

「しかし、ここで引き下がらないのが、橘会長。またしても陰陽師を相手取り、『今後もこんなことが起こったら困る!うちの息子を徹底警護しろ!』と、糾弾するのでした」

「………」

じいちゃん、身内ながら恐れ入るよ…。

ぶっちゃけ、図々しい。



「…そして、派遣されてきたのが優さん。数ある陰陽師の一族の中でも、密偵、諜報、護衛に特化した音宮家の次期当主である、申し分ない選任。…こうして、優さんは橘家に住み込み、橘社長の護衛に当たることとなったんだ」



じいちゃんの激しい思い込みと行動力で、おじさんはウチに来る羽目になったのか…。



すると、綾小路室長はまた「ふふっ」と笑う。