俺のボディガードは陰陽師。~第四幕・夜に抗う~


…しかし、ここで怯むと負けだぞ?伶士。

今回ばかりは…ヤツの思うようにさせてたまるか!



「…なぬっ!」



ぐらりぐらりとする頭を自ら振って、ヤツの攻撃を薙ぎ払う。

と、同時に壁に掌を当てていた右手を、視界がブレる中、闇雲に伸ばした。

すると、その手は見事に俺を攻撃していたヤツの手に掴みかかる。

指先一つで俺をダウンさせようとしていた獲物は、手首を掴まれて動きを止めた。

グググッと、その手を握ったままゆっくりと押し返す。



「くっ!伶士のくせに、生意気な!」

「俺のくせにって…いったい俺はどんな扱いなんだ!」



向こうも力で対抗してきているのか、こっちに押し返す力、半端ない。

押し合いで、お互い手がプルプルしていた。

くっ…こいつ、やはり馬鹿力だな。

というか、どんな攻防なんだこれは!



そんな中、またしても核心に突っ込んだ話をする。



「おまえ…どうなったんだよ」

「…はぁ?何が!」

「…忘れてんのか!告白の返事を!」

「はっ…!」