俺のボディガードは陰陽師。~第四幕・夜に抗う~



「…で、その礎の石とやらはいずこに?」


更なる疑問は、哲太の口から訊ねられるが。

「それは後ほど発表するよ」と、何故かドヤ顔をされて、ますます疑問が募る。



「…そして『敵軍の撃退』とは言ったけど…正直、新生マントラの戦力をあまり把握していない。リグ・ヴェーダを中心に、果たして新たに契約を交わした『半人半魔』がいるのか、それともリグ・ヴェーダ以外全員魔族なのか、総勢何人いるのか…」

「先日の北桜学園の件では、なずなが仕留めた猩々鬼、風祭さんが対峙した紺青鬼…リグ・ヴェーダ以外は全員魔族だったんだろ?」

「ああ。でも『再び事変をもたらす』と自信満々に宣言してるんだ。ある程度のお仲間は連れてきてるんだろう。その戦力が如何程か把握しておきたいね。…そういうことで、全員がそれぞれ配置に着いて、ヤツらの出現に備えて貰いたい」



そう告げて、この場にいる全員の顔をじっと見渡す。

何故か、ここ一番の緊張感が漂っていた。



…そして。



「…今回、リグ・ヴェーダには、夏輝をぶつける。よろしく」