俺のボディガードは陰陽師。~第四幕・夜に抗う~


「ヤツは恐らく、本日日没から作動し始めたパワーストーンの破壊を目的とし、ここに現れる。…落とし前は、きっちりつけようじゃないか」



恐ろしいセリフを吐いているのだが、誰もがそれに違和感を持つことはなく、むしろ頷いている。



「我々の本日のミッションは『パワーストーンの堅守』『敵軍の撃退』『小笠原麗華の警護』だ」



本日のミッションがはっきりと提示される。

その場にいる誰もが息を飲んでいた。



「日没と共にパワーストーンは作動開始した。この作動が十分に効を成し、流れが軌道に乗るまでにあと三時間は要する。…それまでに、このパワーストーン『礎の石』を何としても堅守してもらいたい」

「三時間…?」

「流れが軌道に乗ってしまえば、その波動は強固となり、容易に破壊出来なくなる。そこを乗り切ってしまえば、我々の勝利は間違いない」


すると、またしても「はいっ!」と手を挙げて発言したがっているのは、桃李。

ちなみに、挙手してから喋るのは彼女しかいない。


「な、何故今日なのでしょうか…何も今日を待たずに壊してしまえたのでは…」