久遠くんの溺愛が止まりません

走ってきたのはいいんだけど、
そこには当然女の子達がいっぱい。

これ全部久遠くんのこと好きな子なんだ。チクッと胸が痛む。

「久遠くんっ、試合頑張ってね!」


「お守り作ってきたの!」


「うちの秘伝のスポーツドリンク
良かったらどうぞ!」


どうしよ……。
こんなに人がいると前に進めない。




えーい。こうなったら呼んでみよう!

「久遠くんっ!!」



「………小春!?」

気づいてくれたの?
こんなに人がいるのに。


久遠くんは人混みの中から私を見つけて


手を引いて走り出した。