ひとしきり雑談して再び静寂が訪れる。
ほのちゃんは落ち込んだ様子の僕については何も触れずに楽しく話そうと話題を出してくれた。
そういう配慮が嬉しい。
僕は自分の心を整理するためにも話を聞いてもらいたくなってぽつりと話し始めた。


「僕さ、小春ちゃんが好きだったんだ。」「うん。」
「久遠が現れるずっと前から見てきたんだ。」
「うん。」
「あれ全然驚かないね。」
ほのちゃんは
「え!!小春のこと好きだったの?!?」
みたいな反応をすると思ってたのに。
「わかるよ。いっくんはわかりやすいもん。」
「そう…か。」
そんなにあからさまだっただろうか。
自分ではわからなかった。