しかし大丈夫とは言ったものの、なかなか地味に重い。 階段を上がる途中で一番上に乗っているノートが滑りそうになって、私は慌てて体勢を整え直した。 「わ、わわっ……!」 ノートは落とさなかったけど、今度は自分のバランスが崩れて体がゆっくりと傾くのが分かった。 私は反射的に目をギュッと瞑る。 まずい、これは多分、階段から落下する…… そう心の中で身構えた次の瞬間──。