家を飛び出した後、辺りをさまよって
行きついた場所は車も通れる、大きな橋の下。
目の前には川があるから。
大通りと大通りを結んでいるものだ。



夜なのに、上からゴツンという振動を常に感じ車がたくさんはしっているのがわかる。


そんなふうに、橋の上は、車の通りでうるさいくらい

だけど…下は隠れ場所みたいになっていて、誰もいない。

排気ガスの臭いがする上に
目の前の川からも、悪臭がして暗くて見えないのに、水が相当濁っていることもわかるくらい。

こんなところにくる人いる訳がないよね。


私だって決して居心地なんてよくない。


でも、どうしても歩いているうちに涙が止まらなくて、人目につかないところで朝まで身を潜めたかった。


誰にも会いたくないはず…
けど、いざ、暗くて誰もいない場所にいると、寂しくて、心細くなってきた。