「大丈夫だって。むしろ、相談してくれて嬉しい」
「お。サンキュ」
相談してくれる、誰かに必要とされている。
それは、すごく嬉しいことだと気づいた。
逆に、信頼している人に頼ってもらえないのは、とても悲しいのだと思った。
昨日沙織が、一人で溜め込んでいた私に怒ったのも、すごく納得がいった。
「じゃ、またな」
「うん」
そう言って雅人は右手を上げて見せてくれたから、私も右手を上げて挨拶をした。
雅人が階段を降りて行って見えなくなったあと、私は一人で肩を落とした。
『……ちゃんと、その人と向き合ってあげられれば良いんじゃないかな』
雅人に向けて言ったはずの自分の言葉が、こんなに私自身に降り掛かってくるとは思っていなかった。
『「そ、そういうの…っ気持ち悪い…から」』
あんなに酷いことを言ってしまったのに。


