「芽穂」
「...?」
すると、沙織がいきなり大人びた声で私の名前を呼んだ。
その雰囲気に、こっちまで緊張してしまう。
つい言葉の先が気になって、どうしたのと聞き返した。
すると、彼女はニコっと笑ってこう言った。
「芽穂が、昨日と違って、すごい楽しそうにしてるから、なんだか嬉しくなったの」
なにを言い出すかと思えば、まさかそんな事を言ってのけるとは。
「なんか恥ずかしい、ちょ、忘れて」
そう言って沙織はオムライスにかぶりつく。
でも、とっても嬉しくなって、私も沙織に向かって微笑み返した。
「ありがとっ」
すると、向こうは目を大きくした。
「カカ、カレーパン!わっ私も買ってくる!」
動揺しているのが見え見えでなんだか可愛らしくも見えた。
照れ隠しで走っていく彼女を目で追いかけていた。


