でも違った。
それは、とてもとても大きな大人への第一歩なんだ。
どんなにクラスメイトや担任の先生が変わらなくても、中身はしっかり変わっている。
そして、これからも変わり続ける。
一つ上の階段に、片足をかけている。
私はそこに、両足をしっかりつけなくてはいけないんだ。
それが、大人になっていくってことなんだ。
うし、と意気込んだ私は階段を登りきった。
すると、だんだん人が集まりかけた教室に、親友を見つけた。
そして、私はこう言ったんだ。
「おはよう!沙織」
『おはよう』
そのたった四文字の中に、どれだけの可能性が秘められているのか、私はあまり分からない。
それはとても少なくて、小さなモノなのかもしれない。
それでも、とても大きくて、暖かい。


