「綺麗だな」 また聞こえた、澄人の声。 思わず、わたしは座り込んで砂にボタボタと涙を落とした。 「澄人」 澄人、いるんでしょ? 「澄人、澄人」 わたしが呼びかけても、澄人の声が再び聞こえることはなかった。 わたしは、ただただその場で泣き崩れた。