それを分かっているからヴァレンティーナも嫌々ながらもこうしてラインハルトと会うことを拒否しない

「そろそろいらっしゃるのよね、支度手伝ってくれる?」

「勿論でございますお嬢様」

普段より張り切る侍女達

その様子にヴァレンティーナはまた溜息を着くのであった



「やあ、久しぶりだねヴァレンティーナ嬢」

数刻後に現れたラインハルトに対し、レガート伯爵家は全力で出迎える

応接室へ案内し、1番高い紅茶をケイティに用意させる

「お待ちしておりました、ラインハルト様。」

心の中では正反対のことを思いながらにこやかに挨拶を返す

華やかな白いワンピースに紅いリップが映える
美しい金髪はふんわりと編み込まれ、花の飾りがつけられていた

ラインハルトは思わず目を細める