彼女が歩く度にふわふわと揺れる金色

甲板に出れば風に煽られ余計に揺れる

ふわふわ、ゆらゆら


ああ、もう

「ヴァーリャ」

「どうかしましたの?レッドさん」

くるりと振り返ればまた揺れる

「ヴァーリャ、髪。」

海面の煌めきを乱反射して、彼女の金色は美しく輝く

その絹のような細髪をどこかに引っ掛けてしまいそうで不安になる

「髪?」

「昨日は纏めてただろ。
危ないから下ろしたままは辞めておけ」