取り急ぎ、食堂へ向かうと既に食事を終えた船員達が騒いでいる

これはいつもの事なので気にしない

「お、やっと旦那のお出ました」
「遅かったなぁ、レッド!
昨晩はお楽しみだったか?」

ご令嬢には到底聞かせたられないような言葉の数々をかけられるが、当然無視だ

下劣な男どもに囲まれて微笑んでいる、彼女の方に真っ直ぐに歩みを進めた

「あら、レッドさん。ごきげんよう」

ごきげんようは貴族の挨拶だ、ヴァーリャ

「おはようヴァーリャ。
何もされてないか?」

「ええ、皆さん優しくて楽しい方々ですわ」

彼女に何も無いのならと、安心する
取り越し苦労だったようだ