目を覚ますと机上のランプは消えていて、読みかけの本はご丁寧に栞が挟んである。
自室のドアからは朝日が差し込んでいる

もうすっかり日が昇っているようだ
少し寝過ごしたな

身を起こすと何かが身体からずり落ちた

「上着…?」

壁に掛けてあったはずのレッドの上着が肩に掛けられていたようだ

ヴァレンティーナの所業だろうか

ハッとして部屋の中を見回すが、彼女の姿は見当たらない

急いで寝ぼけていた頭を起こし、自室を飛び出した