調理場が綺麗に片付くと、コニーも俄然やる気が漲ってくる

航海が長期に渡れば最後の方は腐りかけの塩漬けキャベツと堅パン、それに麦酒で食を凌がなければならないが、今回は港で多く買い込めたのでひと月くらいは持つだろう

港を出たばかりで新鮮な食糧も多い

昨晩の船員達の呑みっぷりを鑑みて、野菜のスープとガレットにする事にした


暫くすると他の船員達も起き出す頃で、物音が聞こえてくる
大抵最初に起きてくるのはジークかレッドだが、今日はどうか

2人とも酔い潰れていた筈だから少し遅いかもしれんな


「ごきげんよう。」

一足早く食堂に来たのは昨晩の主役、ヴァーリャ嬢であった

「早いな。
悪いね、散らかったままで。」

「いえ、お気になさらず。
それよりお水を貰ってもいいかしら」

頭が痛くて…と困り顔で告げる彼女