「お父様が?
何の用かしら」

起きたばかりの少女はもう一度伸びをして邸の中へと向かう

「あ、お待ちくださいお嬢様。
まさかそのままの格好で向かわれるんじゃないでしょうね」

そのままの格好、と言われて少女は自分の姿を見下ろす

ワンピースの裾には寝皺がしっかり着いており、腰まで伸びた金色の髪はほつれて土やら葉やらが絡みついていた

「マリー、この髪直せる?」

「任せてください。
さあ、一度お嬢様のお部屋に戻りましょう」


自室に戻った少女は侍女達にされるがままに身支度を整えられていた