「マー君から聞いたんでしょ?
 ヒーローショー
 できなくなったこと」


「昨日、聞いたよ」


「本当に……ごめんね……」


「春輝くんのせいじゃないよ。
 それに、安心したから」


「え?」


「春輝くんとマトイ君と
 ヒーローごっこなんてしたら。
 私だけ素人だって
 バレバレでしょ?」


「練習すれば
 みゅうみゅうだって……」


「明梨んも……」


「え?」
 


 『明梨ん』って名前を出したとたん
 地面から視線を上げた春輝くん。


 私の心が
 地面に叩きつけられたように
 痛みだす。



 やっぱりまだ……

 明梨んのことが好きなんだね……