カッパくらい 着て来ればよかったな…… 100段の石段を登り切った時には 横殴りの雨は 容赦なく私の服をびしょびしょに。 冷たい風が吹くたびに 体の熱を奪っていく。 私は寒さで震えた体をさすりながら 雨に濡れない拝殿まで走った。 そして、傘を閉じた。 春輝くんはいない。 いつもなら、私より先に来ているのに。 やっぱりいない。 こんな雨じゃ 来るわけないよね。 ホッとした。 明梨んを思う春輝くんの顔を見るのが 正直苦しいから。 でも…… 寂しいし…… 会いたいな……春輝くんに……