春輝は死んだ魚のような濁った眼で
 不気味に微笑んでいる。


 普段は飛び跳ねるウサギのように
 キャッキャしているだけに、なんか恐ろしい。



「あやあやに選ばせてあげる」


 ん? 何をだ?


「僕の人生」


 なんだそりゃ!!


「春。自分の人生くらい、自分で選べよ」


「あやあやは、どっちがいい?」


 俺のダメ出し、完全スルーかい!!

 
「だから、春の人生なんだからさ……
 自分で……」


「あやあやが決めてね」


「決めるって。何が!」


「どっちがいいかってことだよぉ」


「だから!!」


「僕がアミュレットを辞めるのと……
 みやちゃんを裏切るの……
 どっちがいいの?」


 な……な……なんなんだ!
 この2択は!!