たとえ
 春輝くんの中に悪魔がいても。


 その悪魔が、ちょっとヤンチャで。

 『キスして』なんて
 私が顔を赤らめちゃうようなことを
 言ってきても。


 私は、春輝くんのことが大好きだよ。



「春輝くんの悪魔も、
 私のこと、好きでいてくれる?」



「好きじゃなかったら、
 こんなことしないからね」



 耳元で揺れる極甘な声。


  
 この声、大好き。

 そう思った時には、
 私の唇が
 キュートな悪魔に塞がれていた。