僕だけにナデナデさせて アミュ恋 3曲目


 ベンチに座る春輝くん。


 顔に、笑みは一切ない。

 口を一文字に結んで、
 ずっと地面を見つめている。



 春輝くん……苦しそう……



 こういう時って、
 私からサヨナラを
 言ってあげるべきだよね? 

 そうすれば春輝くんのキラキラ笑顔が、
 また見られるよね?



 辛そうに瞳を揺らす春輝くんを
 見ているのが、
 苦しくなってきた。 
 

 
 って、ダメ。ダメ。

 私が、こんな暗い顔なんてしていちゃ、
 絶対にダメ。


 春輝くんを余計に、苦しめちゃうから。



 そう思うのに。

 私の許可なく涙がこぼれ、
 1滴だけ頬を伝う。