口から出てしまった
 幼稚な告白を消したくても、
 そんな都合の良い消しゴムなんて
 持っていない。



 春輝くんは私を見つめると、
 真っ白な歯を、惜しみなく輝かせながら、
 子供っぽい笑顔を見せた。




「じゃあ、僕は。

 モンブランより
 みゅうみゅうが大好きだよ!!」



「へ?」



「だから。
 僕が大好きな物の中で、
 みゅうみゅうが
 一番の宝物ってこと!!」



 真ん丸な黒目がなくなるほど、
 ニコッと笑った春輝くん。



 その笑顔が可愛くて。
 
 私が一番って
 言ってくれたことが嬉しくて。


 心臓が飛び出しそうなくらい、
 バクンバクンと波打っている。