「みゅうみゅう、
僕に、そんなこと言った?」
言ったよ。
春輝くんに
嫌われるのが怖かったけど。
すっごく勇気を出して
言ったんだよ。
「ごめん。
みゅうみゅうに
大好きって言われたから……
僕の頭の中……
ぐっちゃぐちゃになっちゃって……」
「私なんかが気持ちを伝えたこと、
迷惑だったよね?」
ため息と一緒に
私の口から出た言葉に、
春輝くんの慌て声が続いた。
「違うよ。そうじゃないよ」
「じゃあ……」
「僕、みゅうみゅうにフラれるって
思ってたんだもん。
遊園地で一緒にいた彼氏さんと
ラブラブだって、思ってたんだもん」
「……」
「僕のことを大好きって言ってくれた
みゅうみゅうが……
可愛すぎて…… テンパっちゃって……
嬉しくて…… でも、信じられなくて……」
それって……
本当に、私のことを
思ってくれているってこと?
グーにした手を
上下にぶんぶん振りながら、
春輝くんは必死に
言葉を紡いでくれているのに。
これ以上傷つきたくない私の脳は、
春輝くんの言葉を
信じることができない。



